終業。
今日も、オツカレサマ。
会社から出ると、辺りはもう真っ暗で。
吹き付けるビル風から逃れるように、うつむき加減で駅へと急ぐ。
雪予報が、嬉しくなくなったのはいつからだろう。
ベルトコンベアを流れる商品のように、今日もエスカレーターは無言の人々を運ぶ。
満員電車に揺られ、駅から押し出される人、人、人。
改札を出て、家路へと向かう背中に。
それぞれの毎日、それぞれのくらし、それぞれの、大切な時間。
そんなことを思ったら、少し窮屈だったこころが緩んだ気がした。
お風呂、入ろ。