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幸せの風景

タオルのあるくらし 2022.10.21

 

 

風に揺れるカーテン。

加湿器から上がる蒸気。

壁に映る太陽の光。

 

 

一番古い、幸せの記憶。

 

3才か、4才だったか…。

共働きの母は、家に居ないことが多く、

その日はめずらしく、二人だけの昼下がり。

 

ぽかぽかの陽だまりの中。

絨毯の上をころころ転がる私を見て、母が笑ってくれたから。

なんだかとても嬉しくなって、意味もなくただ繰り返した。

 

気付いたら…お腹にバスタオルがかけられていて、母は隣でピーナツを食べてた。

 

「寝ちゃってたんだ」、と、とてももったいないことをしたような気がして。

同時に、その時間がまだ繋がっていたことに安堵して、あたたかい何かが体の中に広がった。

 

そんな、記憶。 嘘みたいな、本当の。一番古い、大切な記憶。

 

 

 

 

 

 

 

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